シェアハウスを対象にスルガ銀行が投資家に対して過剰な融資をした所謂「かぼちゃの馬車事件」を取り扱った
『スルガ銀行かぼちゃの馬車事件 四四〇億円の借金帳消しを勝ち取った男たち』の本を最近読んだので紹介します。
賃貸不動産の仕事の前職は神奈川県で不動産売買の仲介を行っていたので、非常に興味深く読ませてもらった。
久しぶりに時間を忘れて一気に読んでしまうほど、本の内容に引き込まれた。
この本を読むまでは、投資家の方は当然不動産会社・銀行とグルになって購入したのに、シェアハウス事業がうまく
いかなくなったから、銀行を訴えるなんてとんでもない人たちであると思っていた。
なぜなら、仲介売買を行っているといろんな属性の人がアパート経営をしたいと問い合わせがくるので
たくさん対応した。ただその当時でも物件価格の20%は持っていないと、どこの銀行も全く取り合ってくれなかった。
ただそんな方でも他社仲介で融資を受けて物件を購入したという話を聞くことが多かった。
噂では銀行提出用の契約書を別に用意して希望の額の融資を受けている噂は聞いていたので、本当だったんだなと
思う程度だった。
もちろん契約書を別に用意するのは仲介業者だけで行うのはできないと思っていたので、銀行・投資家もグルであると思っていた。
ただ今回騙された方も書面を見ないでサインしたりするなど、注意が足りないとは思ったが、
事件の構図としては非常に日本人の心理をうまく利用した詐欺であったと思った。
そうでなければ社会的地位の高い人も含めて約1,200人以上も騙されるはずがないからだ。
また不動産投資についても、仲介をやっていた自分は、新築で買って設備の不具合が出始める10年から15年で売却してしまうものと
考えていたので、サブリースでずーと建物を維持したいと思う投資家が、地主意外にいるとは想像もしなかった。
どおりで中古の投資物件をぜんぜん売ることができなかったか、理由がわかりました(藁)
話はそれましたが、被害にあった方が弁護士を探し、苦しみながらも勝利をつかむまでの過程がしっかりと書かれており
非常に読み応えがあったので、ぜひいろんな方に読んでほしいと思って紹介しました。